もち米を入れるだけで、全自動でおもちを作ってくれる「もちせいぞうマシン」。脱穀から精米、蒸し、もちつき、丸めるまでの全工程を1つのマシンで完結させてしまう、未来ならではの高機能な調理器具です。
お手軽かんたん手間いらずのマシン
もちせいぞうマシンの上部にもち米を入れると、
- 脱穀
- 精米
- 蒸し
- もちつき
- 丸める
これら全ての工程を自動で処理します。投入したもち米の量から、何個ぐらいのおもちを製造するかが一目でわかるメーターがついているので便利ですね。
大量の膳に疑問を持たないのだろうか? ドラえもん2巻「タタミのたんぼ」P145:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
出来立て、つきたてで食べるおもちは格別ですね。ドラえもんとのびたは、なんと259個ものおもちを二人で食べようとしているではありませんか!おもちなんて、食べたとしても2個〜3個が限界でしょう・・・
おもちが好きなドラえもん
ドラえもんがのびたの時代にやってきて一番最初に食べたもの、それが「おもち」です。どら焼きと勘違いする人がいますが、実は違うんですね。
記念すべき一コマ ドラえもん1巻「未来の国からはるばると」P8:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
そんなドラえもんはコミックの中で「自分はおもちが好きだ」と公言しています。おもちをお腹いっぱいになるまでたらふく食べたいというドラえもんとのびたの願いを叶えるために、二人は「しゅみの日曜農業セット」でもち米を作り、もちせいぞうマシンでおもちを作ることにしました。
高機能なもちせいぞうマシン
脱穀から製造まで、全ての工程が1つのマシンで完結できる夢のような機械。その上、1枚分というほぼ省スペースを実現しています。ここまで高機能な性能だと、さすが未来の世界だと感心してしまいますね。日本は古来よりお米を主食としているので、米をおいしく炊く炊飯器の開発に力を入れています。そのベクトルがもちつきにシフトしても、何ら不思議はありません。
もち米の用意がネックか
もちせいぞうマシンは、おもちの原料としてもち米を使います。もち米はおもちや赤飯を作る時に使いますが、普段からもち米をストックしている家庭は少ないと思われます。コミックでは収穫したばかりのもち米をそのまま投入しています。おそらくマシンの設定を変えれば、スーパーで市販されている精米済みのもち米でも使えると思いますが、確認はありません。
あんこ、よもぎなど味を変えたい
もちせいぞうマシンで作るおもちは、味を変えることができるのでしょうか。あんこやよもぎを入れて異なる種類のおもちを製造できれば嬉しいですね。コミックには側面にたくさんのボタンがついているシーンが描かれており、何らかのバリエーション設定ができることが示唆されています。その他にも、
- 自動で焼く機能
- 安倍川もちを作る機能
- おしるこを作る機能
- もち米からだんご粉を作り、みたらし団子などを作る機能
など、おもち(お団子)のバリエーションを増やす機能がついていれば最強ですね。もちせいぞうマシンの側面にはたくさんボタンがついているところを見ると、色々な調整ができる可能性がありますね。
お正月とおもちの深い関係
もちせいぞうマシンが登場するエピソードの背景には、ドラえもんとのびたがお腹いっぱいおもちを食べたいという純粋な欲求があります。日本ではお正月におもちを食べる文化が根付いており、お雑煮や磯辺焼き、おしるこなど様々な食べ方があります。もちせいぞうマシンがあればお正月限定ではなく年中おいしいつきたてのおもちを楽しめるため、おもち好きにはたまらない道具です。ドラえもんがのびたの時代に来て最初に食べたのがおもちだったという事実とも重なり、この道具にはドラえもんとおもちの特別な縁が込められています。
現代の世界でも売れる・・・かも
もし、もちせいぞうマシンが現代の世界で開発された場合、日本ではある程度の需要があると思われます。個人の利用というよりも、企業や団体が購入し、お正月シーズンを中心にばんばん量産体制を整えるのではないでしょうか。少し頑張れば、あと少しで実現できそうなひみつ道具の1つですね。
食べ物・調理系のひみつ道具は他にも多く登場します。コンクフードは1缶に30食分が半練り状態で入っている道具で、おもちとは対照的なコンパクトさが特徴です。音楽イモは食べると体に変化が起きる食べ物系の道具で、同じ食べ物ジャンルとして面白い対比になります。ま水ストローは食料・飲料の確保という意味でサバイバル系食料道具として共通します。日本ならではの食文化という観点ではアンキパンも日本的なお餅の形をした学習道具として同じ文化的背景を持ちます。
ドラえもんが最初に食べたのはおもちだった
ドラえもんの好物といえばどら焼きですが、ドラえもんがのびたの時代に来て最初に食べたものはおもちです。コミック1巻の冒頭でのびたのパパがのびたへのお土産に持ってきたおもちを、ドラえもんが食べてしまうという場面があります。この記念すべき初食事がおもちだったという事実は、もちせいぞうマシンのエピソードとつながっており、ドラえもんとおもちの特別な縁を感じさせます。
のびたとドラえもんがたくさんおもちを食べたいという純粋な欲求のために田んぼを作りもちせいぞうマシンを用意するという流れは、ドラえもんの優しさとひみつ道具の使い方の理想形を示しています。誰かを困らせるためでも問題を解決するためでもなく、ただ好きなものをお腹いっぱい食べたいという素朴な動機で道具を使うというのは、のびたとドラえもんの関係の微笑ましさを表しています。
259個のおもちを2人で食べようとする豪快さ
もちせいぞうマシンのエピソードで笑えるのは、収穫したもち米から259個ものおもちが製造され、それを2人で食べようとするシーンです。おもちは腹持ちが非常に良く、普通の人でも2〜3個が限界というのが一般的です。259個を2人で食べるとなると一人当たり約130個という計算になり、物理的にどう考えても不可能な量です。
この非現実的な数字がそのまま笑いになるのがドラえもんのギャグの妙です。ドラえもんが「おもちが大好き」という設定と、「たくさん食べたい」という欲張りな気持ちが合わさって生まれた数字であり、読者に「どれだけ食べるんだ」というツッコミを引き出すコメディとして機能しています。
現代のおもち製造技術との比較
現代でも家庭用もちつき機は存在しており、手軽においしいおもちが作れる環境は整っています。ただし現代の機械はもち米をあらかじめ精米・浸水させてから投入する必要があり、脱穀から丸めまで全工程を自動化するもちせいぞうマシンの完全自動化にはまだ届いていません。
もちせいぞうマシンが優れているのは、収穫したばかりのもち米をそのまま投入できるという点です。農家や過去の時代に行ったときでも、現地で収穫した米をそのまま使えるという汎用性は、ひみつ道具として非常に実用的です。なんでもツリーのように食材を生み出す道具もありますが、もちせいぞうマシンは原料から加工まで一貫して担う点で食料系道具の中でも特に完結度が高い道具と言えます。現代の家電製品がどんどん多機能化・省スペース化しているトレンドを考えると、もちせいぞうマシンが描いた「全自動・コンパクト・高品質」という理想は、着実に現実に近づいているといえます。





