トモダチロボット

友達が少ない人、モテたい人向けに開発された22世紀のロボットがトモダチロボットです。コミックではトモダチロボットの「ロボ子さん」がのび太の友達として紹介されていました。

見た目はかわいい女の子

ロボ子さんは、のび太が一目惚れするほど、そしてジャイアンとスネ夫がうらやむほどにかわいい女の子。普段から女の子にキャーキャー言われることがないのび太をなぐさめるため、ドラえもんが未来の世界から連れてきたロボットです。

人間そっくりな見た目をしているので、周りからみてもロボットとは気付かれません。のび太だけを好きになるよう設定しているので、何があってものび太を一途に愛し続けるロボ子さんです。

取扱い注意

ロボ子さんはかわいいだけならいいのですが、100万馬力の馬鹿力が特徴です。自慢の腕力でジャイアンもスネ夫もボコボコにする力強い味方にもみえますが、問題もあります。

のび太を好きなあまり、周囲に嫉妬心むき出しで飛びかかったり、のび太に降りかかる災難を力づくで排除しようとします。のび太を叱るママに対し、全力の左ストレートを叩き込むロボ子さんの姿は、それはそれは凛々しいものです。

ひみつ道具のロボ子
強烈なパンチ

ドラえもん2巻「ロボ子が愛してる」P25:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

ロボ子のパンチをかわしたのび太、ファインプレーですね。

トモダチロボットの用途は?

名称はトモダチロボットですが、ドラえもんはのび太を好きになるよう設定したといいました。コミックを読む限り、ロボ子はのび太に対して友達以上の感情を持っているようにも見えます。

これは友達というより恋人のほうがしっくりくるかもしれません。設定次第で友達レベルを変えることができるのかもしれませんね。

  • 顔見知り
  • クラスメート
  • 幼馴染
  • 親友
  • 恋人、など

ドラえもんがロボ子を親切心で未来から連れてきたのは、のび太に女の子からキャーキャー言われる体験をして欲しかったからでした。そうであれば、ドラえもんが設定を「恋人」にしていたとしてもおかしくはありませんよね。

ロボットにも種類がある

ロボ子さんはトモダチロボットです。特定の人を好きになるよう設定できるので、友達が少ない人は未来の世界だと幸せになれそうです。

一方、ドラえもんもロボットでしたよね。ドラえもんはもともと子守用ロボットとして開発されています。自分の意志を持って行動するロボットは、22世紀だとごく普通に生活に溶け込む存在であることが想像できます。

ドラえもんとのび太はしょっちゅうケンカをしますが、その中でお互いの友情を深めていきます。ロボ子は命令でのび太を好きになっていますが、命令が解除されるとそれまでの記憶はどうなんでしょうか。

メモリのどこかにのび太の思い出が記憶され、いつまでも覚えていてくれるんでしょうか。これはなかなか検証が難しい問題ですね。

ロボットとともだち

ロボットと人間の間に友情が成立するか。これは結果を見れば明らかで、友情は成立しています。ドラえもん(ロボット)とのび太(人間)の関係がそれを証明しています。

しかし同じロボットとはいえ、ドラえもんとロボ子には決定的な差があります。ドラえもんは自分の意思を持って行動するロボットなのに対し、ロボ子はのび太を好きになるよう命令されていることです。

人口が減少する日本において、ロボットの役割はこれからますます増えることが予想されます。介護するロボット、子どものロボットが発明されてもおかしくありません。そういえばペットロボットはすでに実用化されていますよね。

コミックのようなトモダチロボットを始め、結婚ロボット、子どもロボットが発明されてもおかしくありません。

トモダチロボットのような感情を持つロボットという観点では、コピーロボットがのび太の代わりを務めるのとは異なり、ロボ子はあくまでも独自の存在として生活に溶け込みます。また、宿題をやるロボットが機能に特化しているのに対し、トモダチロボットは感情的なつながりを提供するという点でひみつ道具の中でも独特の位置を占めています。

トモダチロボットのロボ子さんが近い将来登場しても、何ら不思議ではありません。

友だちをロボットで作る発想

友だちロボットは、友だちがほしいという切実な願いを未来技術でかなえようとする道具です。のび太のようにうまく人間関係を作れない時、いつでも味方になってくれる存在がいれば心強いでしょう。孤独を埋める道具として見ると、かなり現代的なテーマを持っています。

ただし、ロボットの友だちは本当の友だちと同じなのでしょうか。言うことを聞いてくれる、なぐさめてくれる、遊んでくれる。それは便利ですが、対等な関係とは少し違うかもしれません。

都合のよい友だちの危うさ

本当の友だちは、いつも自分に都合よく動いてくれるわけではありません。意見がぶつかったり、約束を守る必要があったり、相手の気持ちを考えたりします。そこに面倒さもありますが、人間関係の大切な部分でもあります。

友だちロボットが何でも合わせてくれる存在なら、のび太は楽かもしれません。しかし、それに慣れすぎると本物の友だちとの関係がますます難しくなります。便利な道具が、成長の機会を奪ってしまう可能性もあるのです。

現代のAIにも通じる道具

友だちロボットは、現代の会話AIや見守りロボットにも通じる発想です。寂しい時に話し相手になってくれる機械は、今の社会でも需要があります。高齢者の見守りや子どもの遊び相手としても役立つかもしれません。

それでも、人間同士の関係を完全に置き換えるものではないでしょう。ロボットは支えにはなりますが、友だちとの衝突や仲直りから学ぶことまでは代わってくれません。友だちロボットは、人との関係を補う道具として使うのが一番よさそうです。

友だちロボットを使う前に考えたいこと

友だちロボットは、効果だけを見るととても便利に思えます。しかしドラえもんのひみつ道具は、便利さがそのまま騒動の原因になることも少なくありません。使う人が目的をはっきりさせず、目先の得や面白さだけで使うと、最初の期待とは違う方向へ話が転がっていきます。

大切なのは、道具が何をしてくれるのかだけでなく、何をしてくれないのかを理解することです。友だちロボットにも得意な場面と苦手な場面があります。万能だと思い込まず、効果の範囲、持続時間、周囲への影響を考えて使えば、失敗はかなり減らせるでしょう。

日常にある悩みを大きく映す

友だちロボットが面白いのは、現実にもある小さな悩みを大げさな形で見せてくれるところです。楽をしたい、失敗を取り返したい、誰かに勝ちたい、危険を避けたい。そうした気持ちは誰にでもあります。ひみつ道具はその願いを一瞬でかなえますが、同時に願いの危うさも見せてくれます。

のび太が道具を使って失敗する場面は笑えますが、読者自身にも思い当たる部分があります。もし自分が友だちロボットを持っていたら、本当に正しく使えるのか。そう考えさせるところに、ドラえもんのひみつ道具紹介としての面白さがあります。

読者が想像したくなる余白

作中で描かれる使い方は、道具の可能性の一部にすぎません。友だちロボットも、別の場面で使えばまったく違う活躍をするはずです。学校、家庭、旅行、災害時、仕事の現場など、置かれる場所が変わるだけで新しい使い道が見えてきます。

一方で、使い道が広いほどルール作りも必要になります。誰が使ってよいのか、どこまで使ってよいのか、失敗した時にどう戻すのか。こうした点まで想像すると、ひみつ道具は単なる便利アイテムではなく、未来の社会を考えるきっかけにもなります。

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