きせかえカメラ

服好きな人にとっては夢のようなひみつ道具であることは間違いなし「きせかえカメラ」の登場です。自分が描いたイラストが実物の服となって目の前に現れる、ドラえもんの中でも定番品ですね。

自分でイラストを描いて写真を撮影する要領でシャッターを切るだけで、被写体の服がそのイラストの服と着替えることができます。

自由に服を着せ替えよう

着せかえカメラに服のイラストを入れ、写真を撮影する要領でシャッターを切ると、被写体の服がイラストの服と着せ替えることができます。ファッション雑誌を読んでいて「この服ほしい!」と思った時にきせかえカメラを使えば、一瞬で理想の服が手に入ることになりますね。服を分子レベルに分解し、指定のイラスト(写真)と同じ姿かたちに組み替えて着替えを実現しています。服が好きな人からすると喉から手が出るほど欲しいひみつ道具でしょう。

スネ夫とジャイアンの夢が判明

きせかえカメラを目の前にしたスネ夫の表情が一変! なんとスネ夫は将来ファッションデザイナーになりたいという夢を持っていたのです。今までスケッチブックに描き溜めてきた数多くのデザインを使い、ファッションショーを開催することになります。それを聞いたジャイアンも夢を打ち明けますが、なんとそれが「ファッションモデル」! あのゴリラのような顔でファッションモデルとは、大それた夢を語るジャイアンです。お尻をつねり、必死に笑いをこらえるスネ夫の姿が印象的です。

ひみつ道具のきせかえカメラ
たくましい体はファッションには不向きである

ドラえもん3巻「きせかえカメラ」P108:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

朝寝坊する人にもうれしいきせかえカメラ

眠たい朝の時間、1分でも1秒でも長く布団の中に入っておきたいのは全人類共通の願いです。そんな時はきせかえカメラを使いましょう! 前日の夜から服のイラストを仕込んでおき、翌日目覚めたら鏡に映った自分に向けてきせかえカメラをパチリ。これで一瞬で着替えが済むので、あとは身支度をして家を出ればオッケーです! ギリギリまで寝ていたい人は上手にきせかえカメラを使いこなしましょう。

イラストが入っていることを確認しておこう

便利そうなきせかえカメラですが、イラストが入っていない状態で撮影するのはやめておきましょう。服がない→被写体が裸になってしまい、公衆の面前で恥をかくことになってしまうのです。

ひみつ道具のきせかえカメラ
スネ夫の運命やいかに

ドラえもん3巻「きせかえカメラ」P109:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

しかし、考えようによっては手品に向いているかもしれませんね。目の前でいきなり服を消すマジックを披露すれば、いちやく人気者になれるかもしれません。

きせかえカメラの便利な使いみち

夢をかなえるきせかえカメラですが、実は色々な使い方があります。

早着替えに便利

服が瞬間的に着せ替わることを利用し、舞台俳優さんが早着替えするのにとても便利そうです。舞台はシーンとシーンの間がとても短く、服を着替えるのが一苦労です。そんな時にきせかえカメラがあると、手間も時間も省けていいですよね。

旅行に重宝します

旅行する時の手荷物を減らすためにも、きせかえカメラは大いに役立ちます。なんせカメラと服のイラスト(または写真)さえあれば、いつでもどこでも着替えることができるのです。荷物を大幅に減らし、お土産をたくさん買ったり、ほぼ手ぶらで旅行できるかもしれませんね。

目指せミニマリスト

家が服だらけで片付かない人、少なくありませんよね。持っている服1枚1枚を写真で撮り、撮影した服は全て捨てるか売るかして部屋をすっきりさせます。いざ着替えたい時にきせかえカメラを取り出し、撮影しておいた服の写真をセットして着替えれば、持っている服を全て手元に持っておく必要がなくなります。写真アルバムさえあれば、ほとんど場所を取らずに整理整頓できますね。

故障しないことを願います

きせかえカメラは服を分子レベルに分解し、全く別の服に組み替える仕組みを取り入れています。物体を分子レベルに分解するということは、もしきせかえカメラが故障してしまうと、被写体である人間そのものを分解する恐れがあります。そうなると人はいったいどうなるのか。一瞬で消滅してしまうのか、それとも全く別の人間として生まれ変わってしまうのか。

ドラえもんが持っているひみつ道具は基本的に安物ばかりなので、そういったリスクも考慮しておく必要がありそうですね。

ヒトマネロボットが他人の外見全体を真似る道具であるのに対して、きせかえカメラは服装だけを変える道具です。あべこべクリームが体の感覚を変えるのとは異なり、きせかえカメラは外見を変えるより実用的な道具といえます。30分できく毛はえぐすりが髪型を変える道具であるのとセットで使えば、服装から髪型まで完全に外見を変えることができます。

このひみつ道具が印象に残る理由

このひみつ道具の面白さは、ただ便利なだけではなく、使った瞬間に日常の見え方が少し変わるところにあります。ドラえもんの道具は、困りごとを一発で解決してくれるように見えて、実際には使う人の性格や判断がそのまま結果に出ます。のび太が使えば楽をしたい気持ちが前に出ますし、ドラえもんが使えば助けるための道具になります。同じ道具でも、誰がどんな目的で使うかによって印象が変わるのです。

また、名前や見た目が身近であるほど、効果とのギャップが強くなります。普通ならありえないことが、手の届きそうな形の道具で実現してしまう。そこに読者が「自分ならどう使うだろう」と想像したくなる余白があります。物語の中での出番が短くても、発想がはっきりしている道具は記憶に残りやすいですね。

日常で使うなら注意したいこと

もし現実にこの道具を使えるなら、まず考えたいのは周囲への影響です。自分にとって便利でも、家族や友達、近くにいる人に迷惑がかかるなら正しい使い方とはいえません。ドラえもんのエピソードでは、最初は小さな願いから始まった使い方が、だんだん大きな騒動に広がることがよくあります。便利さに気を取られるほど、基本的な確認を忘れてしまうのです。

効果の範囲、持続時間、元に戻す方法、失敗した時の対処。これらを分からないまま使うと、どんなに魅力的な道具でも危険になります。ひみつ道具は夢をかなえるアイテムである一方、使う人に責任を求めるアイテムでもあります。そこまで含めて考えると、単なる便利グッズではなく、未来の技術との付き合い方を教えてくれる存在だといえるでしょう。

読者が想像を広げやすい道具

作中で描かれた使い方は、この道具の可能性の一部にすぎません。学校で使ったらどうなるか、家で使ったらどうなるか、旅行や災害時に役立つのか、逆にどんなトラブルが起きるのか。そう考えていくと、短い登場シーンだけでは見えなかった魅力が広がります。

ドラえもんのひみつ道具紹介の楽しさは、性能を確認するだけでなく、その先の使い道を読者自身が想像できるところにあります。この道具も、便利さ、危うさ、ユーモアが同時に詰まっているからこそ、もっと深く考えたくなる一品です。

もう一歩踏み込んで考える

この道具を本当に使うなら、最初に小さな目的から試すのがよさそうです。いきなり大きな問題を解決しようとすると、効果の予想が外れた時に被害も大きくなります。まずは安全な場所で、短い時間だけ使い、どこまで思い通りになるのかを確かめる。未来の道具であっても、慎重な試運転は欠かせません。

そして、道具に頼りすぎないことも大切です。ひみつ道具はきっかけを作ってくれますが、最後にどう行動するかは使う人しだいです。のび太が失敗してもどこか憎めないのは、道具に振り回されながらも、そこに人間らしい弱さや願いが見えるからでしょう。

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